こうした非行行為の場としての側面の他に、子供の不適応を温存・助長する場合もあります。外山知徳の研究によれば、登校拒否児の家庭では家族の住まい方に拙さがみられるといいますが、なかでも患児が子供部屋を閉じこもりの場としてしまい、登校拒否状態を温存することがあるといいます。あるいは稲村によれば、大学生以上の男子に多い無気力症の場合も、子供部屋が閉じこもりの場となって家族とのコミュニケーション拒否の道具になっている例があるといいます。この不適応症状では、患者は次第に大学や会社などの社会的場面から脱落し、家に閉じこもるようになり、最後は自室に完全にこもってしまうまでになります。もちろん他の重要な症状もありますが、極端になると食事も部屋の扉の前に置いてもらい、密かに食べ、食器を扉の前に置くとか、母親(コミュニケーションの相手はもっぱら母親になるようです)との会話も扉に貼ったメモを通して行うほどになるといいます。閉じこもりについてはもう一つ指摘しておく必要があります。それは、発達の一時期、自室にこもる行為が現れるが、上に述べた「不適応」としての閉じこもりとは区別する必要があるということです。小林は子供部屋の使い方を四つの型に分類し、その一つに家族空間への関与が少なく自室を自分で支配する「閉じこもり型」を挙げました。興味深いのはこの「閉じこもり型」が一二歳.一八歳で多く現れ、二○歳過ぎにはなくなるということです。この行動を「閉じこもり」というかは別にしても、青年期の子が閉じこもり的な行為をとってもそれは発達の一時期の現象であることをこの研究は示しています。←こちらのサイトから安心できる物件を探してください。

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